ZAERIX 6B4G Stereo Amp
6B4G 回路図
ZAERIX 6B4G (製造はロシア)を使用した無帰還シングルステレオアンプです。前段は6CS7+インターステージトランスで強力にドライブしています。出力は4W×2chです、周波数特性はそれ程広くは無いのですがトランスドライブのおかげで非常にパワフルで躍動感が有り、現代的な明るい音で細かなディテールも良く再現します。少々能率の悪いスピーカーでも一般家庭内なら十分ドライブ出来るでしょう。
TOSHIBA 6G-B8 PP Stereo Amp
6G-B8 PP 回路図
東芝が世界に誇る国産最大級のオーディオパワー管6G-B8を3極管接続したプッシュプルステレオパワーアンプです。6267+6CG7+12BH7Aの構成でムラード型位相反転、カソードフォロアドライブです。出力は22W×2chで非常にパワフルです。
このアンプは私が30年前に製作した物で、今では棚に飾ってあることが多くなりました。過去3回程手直ししましたが今だ健在で、時々電源を投入して音出しをしますがそのたびに製作当時を思い起こさせてくれる、私には大変思い入れの深いアンプです。
GEC KT88 PP Stereo Amp
KT-88 PP 回路図
マッキントッシュMC-275で一躍有名になったGEC KT-88を使用し、ウルトラリニアー接続しました。12AT7A+6FQ7+12BH7Aの構成でムラード型位相反転、カソードフォロアドライブです。出力は35W×2chで一般家庭では十分なパワーでしょう。ダイナミックレンジの広いソースでもパワフルにドライブし少々荒っぽい部分も有りますが大変重量感の有る低音を出してくれます。
EL34(6CA7)PP Stereo Amp
6CA7 PP 回路図
EL-34(6CA7)と言えばオーディオ真空管のなかでも有名な球で、開発はオランダのフィリップス社で我が国でも松下電器が技術提供を受け生産していました。トランジスタアンプが世に出てくるまでの大型拡声器用アンプの大半は6CA7を使用していたようです。このアンプはEdicron製EL-34(イギリス製となっているが製造は旧東ドイツ)をプシュプルウルトラリニアーで使用しています。出力は28W×2chです。6CA7特有の少し細身ながら非常にクリアな音質で馬力もあります。写真では出力管の周りに黒いものが見えますが、これは放熱用ヒートシンクです。EL-34はパワーのわりにガラスチューブが細く発熱が凄い為取り付けてあります。構成は12AU7A+6FQ7ムラード型位相反転ドライブ+EL-34 ULPPです。
RCA 246 Stereo Amp
246 回路図
2グリッド3極管RCA 46(S管)です。G1とG2を接続すると大出力B級動作となり、G2をプレートに接続すればA1級動作となる特殊な真空管です。今回は46のナス管をA1動作のシングル仕様で6CG7でドライブしています。出力は1W×2chですが能率の良い大形スピーカーを使用すれば考えられない程の音質と音量が楽しめます。46のA1動作は45の特性に良く似ていますが、私のアンプでは45の繊細さに比べ力感がありパワフルなのですが反面少し荒っぽく感じるところが有ります。しかしソースのジャンルによっては46の方がその良さを発揮出来ることもあります。
TUNG-SOL 46 Stereo Amp
46 回路図
上記の246アンプをTUNG-SOL 46(ST管)に交換し回路を変更したものです。前段を6DJ8(ECC88)SRPPでドライブしています。出力は1W×2chで変わりませんが、SRPPにしたことで全体に帯域が広がり少し荒っぽさが取れ、特に高域がきれいに伸びています。上記246アンプ比べ、より45に近い感じがします、入力感度が低くなりましたが、私のプリアンプは出力が大きいのでこの程度の方が使い易くなりました。
当然のことですが同じ真空管でも回路が変われば音質も微妙に変化することが良く解ります。
TUNGSRAM 47 Stereo Amp
Majestic 247 Stereo Amp
47 回路図
47は1929年に米国初の5極直熱管としてRCAにて開発された真空管です。遊び気分で桧のまな板の上に全てのパーツを乗せてレトロ調に仕上げてみました。上の写真はTUNGSRAM製(ハンガリー)でヨーロピアンタイプのデザインが特徴です。また下の写真は同じアンプにMajestic製247(ナス管)に取り替えたものです。前段は高増幅率の6F5GTを使用、47は3極接続で1.2W×2chです。パーツ剥きだしで感電に注意が必要なアンプですが、ハムやノイズも無く個性的な音質で私の気に入ったアンプの一つになりました。
RCA 2A3 Stereo Amp
2A3 回路図
オーディオ3極管の代名詞ともいわれる程代表的なタマです。シングル無帰還仕様でタマの個性が良く出るアンプです。6SL7GT2段ドライブで高感度なアンプになりました。出力は3.5W×2chです中音域に独特の粘りがあります。
写真の2A3は特に数の少ないシングルプレートのもので、製造はRCA カニンガムの刻印があります。作りはH型や2枚プレートに比べると正に芸術品を思わせる程、大変丁寧に仕上げてありますが、フィラメントが細いため寿命が短くすぐ生産中止になったようです。音質は大変滑らかで透明感のあるすばらしいものです。2A3が全てシングルプレートだったなら、現在の2A3の評価はかなり違っていただろうと思います。
Golden Dragon 300B Stereo Amp
300B 回路図
300Bと言えば米国ウエスタンエレクトリックが開発し関連会社以外の製造は無く、機器はリースが主体で真空管単体の一般販売も一切していなかった為、製造数が少なく今となっては大変貴重で高価なものです。
しかし近年、中国やロシアなどが製造を始め我々でも簡単にしかも安価で購入出来る様になりました。
一昔前の中国製真空管は製品としてかなり問題の有る代物でしたが、Golden Dragon製の発売以降、規格も性能も安定し良くなりました。現在はGD以外でも沢山の商社が中国製真空管を販売していますが、いずれも性能は安定している様です。このアンプで初めて中国製の300Bを使用しましたが、オリジナルWE300Bと比べて音質面では人それぞれ好みの別れる処ですが、大変良く出来ていると思います。
最近米国ウエストレックスがWE300Bの復刻をして話題になっています、内容的には流石に素晴らしい作りと性能ですがやはり価格的に一般には高嶺の花の様です。
Western Electric 300B Stereo Amp
ウエスタンエレクトリックのオリジナル300Bをシングルで使用、前段に同じくWE310Aを使用したオーソドックスな構成です。さすがにオリジナルWE300Bは他メーカーの300Bでは味わえない魅力ある音質です。中音域の深く厚みの有る音はWEならでは、ややもすればブーミーでボヤけた音質に成りがちですが、スピーカーのセッティングや少々のNFBを施すことで味わい深い抱擁力のある良い音楽を聞かせてくれます。出力は10W×2ch 一般的な能率のスピーカでもそれほど不足はないでしょう。
写真の300Bは製造が1930年代のベース部の名称がプリントでは無く、刻印(彫刻)になっており、今では数も僅少で貴重になりました。
Western Electric 300B PP Mono Amp
300B PP 回路図
WE300Bをプッシュプルで使用、前段にWE310A・WE336Aを3極管接続で位相反転を古典回路でドライブしました。これもオーソドックスな回路ですが、出力トランスやカップリングなど各パーツ類もウエスタン製を使用し木枠と4mm厚銅板シャーシーのモノラル構成でかなり重量級のアンプとなりました。出力は12W程度とシングルアンプと変わりませんが出てくる音はシングルとは全く次元がちがいます。中程の写真は電源部にWE20B(制御部にWE300Bを使用)を使用した自作プリアンプとのシステムです。私はSPにジェンセンの15インチ同軸型2ウェイを使用していますが、この装置で再生される音はまさに音楽そのものを感じさせてくれました。現在このアンプは友人宅でメインシステムとして活躍しております。
Western Electric 205D Mono Amp
205D 回路図
ウエスタンエレクトリックの205Dをシングルで使用、前段に6SL7GTをSRPPでドライブしたシンプルな構成です。一般的には丸球とかテニスボール球とかの愛称で有名ですが、真空管の元祖とも言える球で電極の構造が丸見えで、物理実験用の冶具を見ているようです。
このアンプは元々300Bの市販キットだった物を改造して製作しましたので205Dの特性に合った物では無いのですが、それでも大変クリアなすばらしい音質で、アンプとは増幅するケーブルで有るべきだと言われますが、まさにその通りで音楽ソースの信号に対し、何も足さない何も引かないと言う概念を垣間見た気がします。205Dは電話の中継器に使われていた長寿命管ですが、オーディオ用真空管はこう言う単純明快な構造の方が本来良いかもしれません。出力は1Wしか有りませんが本当にパワーとは一体何なのかを考えさせられるアンプです。
Stereo Pri Amp
Stereo Pri Amp 回路図
LAMBDA REGULATED POWER SUPPLY